16世紀、世界初のコーヒーハウス「カフェ・カーネス」が開店したことでも知られるトルコ。中東や近東で飲用されているトルコ式コーヒー(ターキッシュコーヒー)を淹れるときに使う小鍋を、日本ではイブリックと呼んでいます。水から弱火でゆっくり煮出すので、味は濃厚。フィルターで濾すドリップ式では出せないコクと香りが口の中に広がります。
銅または真鍮(しんちゅう)製で、長い柄がついた柄杓型の小鍋。サイズは120cc~200cc(1~2人用)が一般的なサイズで、大きくても400cc前後です。
一杯分は、コーヒー粉8g、水80cc程度が目安。(イブリックの7分目くらい)
トルコ式コーヒーは、コーヒー粉が沈殿した後の上澄みを飲むので、お店で注文するときは、一緒に甘さも伝えるのが一般的です。トルコなら、「チョク・シェケルリ(たくさん)」「オルタ・シェケルリ(中くらい)」「アズ・シェケルリ(少量)」「サーデ(無糖)」と言うそうです。
ちなみに、ギリシャのグリークコーヒーも、スパイスは入れませんが、トルコ式と同様に煮出し淹れた上澄みを飲みます。砂糖の量は、グリコ(とても甘い)、メトリオ(ほどほどの甘さ)、スケト(無糖)で注文します。